買取実績紹介

桐炉縁

作家名:
更新日: 2015/10/21

桐炉縁買取ました

今回は、炉の上にはめ込む枠物「炉縁」をお買取致しました。

炉縁は、装飾と炉の火気が畳に伝わるのを防ぐための木枠で、茶の世界では脇役的存在ですが、炉周りの装飾としての役割もあります。

もともと、炉縁は「洗い縁」と呼ばれ、使うたびに洗われていたそうです。そのため、炉縁は洗うことを前提とした丈夫な素材が選ばれており、黒柿、桑、桜、紅梅、松、桐、杉などが用いられています。


今回お買取した炉縁は木地の桐ですが、桐は繊維の膜の穴が小さく、一度乾燥した後は、水が木地の中に入りにくく、光沢も美しいという性質を持っています。

また、木材の収縮率が大変小さいため、狂いや割れも少なく、虫も付きにくいことから、古くから桐ダンスなど家具にも用いられ、炉縁にも非常に適しています。桐炉縁は、扱いやすく、多くの茶人からも好まれてきた素材です。

炉縁買取ます

いわの美術では、炉縁の買取も行っております。炉縁は一般的には11月から4月まで用いられ、今回買取した木地物は、4畳半以下の小間や台目席に限られて使われます。


炉縁は塗縁の真塗のものが正式で、無地と蒔絵が施されているものと大きくは2種類あります。塗には春慶や荒目、溜塗に掻合塗、朱塗に真塗など、木地と同様に塗縁にもたくさんの種類があります。

塗縁の炉縁は、木地物よりも扱いが難しく、紫外線や乾燥によって劣化が進みやすいので、きちんと保管しておかなければすぐに使い物にならなくなってしまうので、保管や扱いには注意が必要です。

そのため、炉縁の買取では漆塗りの剥げや傷などが目立つ保管状態の悪い物ですと、一点でお値段をつけることが難しいこともあり、そういった場合は他の茶道具などと、まとめての査定額をご案内させて戴くこともございます。


作家物の炉縁や、有名宗匠の書付や花押がある炉縁、鳳凰蒔絵真塗など蒔絵や螺鈿などの装飾のある炉縁は、一点からでも高価買取となる可能性がございます。 場所をとって処分にお困りの炉縁がございましたら、一度いわの美術までご相談ください。