買取実績紹介

川本了生の備前種壷水指

作家名: 川本了生
更新日: 2015/2/14

川本了生の備前種壷水指買取ました

お写真の以前買取しましたお品物は、川本了生作の備前種壷水指です。

水指の形状は様々ですが、今回お買取致しましたのは、備前焼の種壷水指というもので、これは、もとは農家で種子の貯蔵や発芽に使ったといわれる種壷を、茶道の世界で水指として転用したものです。

侘び茶が始まった時代は、日用雑貨品などの壷などを水指に見立てて転用されることが多くありました。このように、茶の湯の世界では、あるものを他のものに見立てるということが喜ばれます。水指などの茶道具を鑑賞する際にも、他の用途で用いられているものに、新たな観点を取り入れて、別世界に用いることに思いを馳せながら見入るのもよいかもしれません。


今回買取の川本了生の備前種壷水指は小振りの甕状の形で、肩に2箇所耳があり、オーソドックスな土味の景色が楽しめる作品で、木製塗蓋付でお譲りいただきました。お買取査定の際、作者の箱書き・落款付の共箱や共布も付随しており、よい評価で他の茶道具とともに買取させていただきました。

備前焼買取ます

備前焼は信楽、丹波、越前などとともに、中世以来続いた代表的な古窯です。備前焼では、田圃の底から採掘した強い粘着力を持つ「田土」が用いられます。きめの細かい鉄分の多い土で、肌の滑らかな器になります。また、田土が釉薬に合わないこともあって、一貫して釉薬を用いない昔ながらの焼き締め製法を通していることも他の焼き物でみられない特徴です。

備前焼は、滑らかな赤褐色の土味に、薪の灰が生地に付着することによりできる模様の「胡麻」、窯の床に置いた器が灰に埋もれて灰青色になる「桟切り」、器の上に陶土などを置いて丸い文様を作る「牡丹餅」など、備前特融の窯変の味わいが魅力となっています。


重要無形文化財「備前焼」の保持者(人間国宝)に認定されているのは、桃山陶への回帰をはかり芸術性を高めた金重陶陽をはじめ、藤原啓、山本陶秀、藤原雄、伊勢崎淳などがおり、こういった有名備前焼作家の作品は高価買取が見込めます。

また、近年では金重陶陽の三男 金重晃介や、金重陶陽に師事した中村六郎などの作品も人気となっており、作品により高価買取の期待がもてます。 

備前焼の茶陶をご売却してみませんか?いわの美術では、焼き物の知識と買取経験豊富なスタッフが、しっかりとお品物を見極め、適正に買取査定額をご提示させていただいております。買取査定は無料ですので、備前焼などの茶陶のご売却をお考えでしたら、遠慮なくお問い合わせください。