茶道具作家紹介

板谷 波山 いたや はざん

更新日: 2009/10/16
明治〜昭和期の日本の陶芸家。日本の近代陶芸の開拓者であり、
陶芸家としては初の文化勲章受章者である。
理想の陶磁器づくりのためには一切の妥協を許さなかった
波山の生涯は映画化もされている。

日本の陶芸は縄文時代からの長い歴史をもつが、瀬戸、
美濃、伊賀などの茶器、朝鮮半島の影響を受けて始まった伊万里、
鍋島の磁器のように、芸術品として高い評価を得ている作品さえも、
ほとんどが無名の陶工の手になるものである。
近世には京焼の野々村仁清のように個人名の残る陶工もいるが、
「職人」ではない「芸術家」としての「陶芸家」が登場するのは
近代になってからであった。板谷波山は、正規の美術教育を受けた
「アーティスト」としての陶芸家としては、日本におけるもっとも
初期の存在である。
陶芸家の社会的地位を高め、日本近代陶芸の発達を促した
先覚者として高く評価されている。