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拝見に使われる表現 ~ 茶道の知識

2016/03/25

拝見に使われる表現 ~ 茶道の知識


茶会・茶席・稽古場など様々な茶の湯の場面で、必ずある所作が茶道具の「拝見」です。

客となり、実際に使われている亭主の道具を鑑賞させていただく拝見では、亭主が客に伝えたいこと、そのもてなしの心を感じ取ることが大切です。


拝見という行為を、楽しいと感じとるのも、茶の湯の醍醐味といえます。

ここでは、茶碗や茶杓、帛紗などの茶道具の拝見の問答の際に、よく使われる言葉や表現について紹介します。


茶道具の拝見に使われる表現 ~ 茶道の知識


景色が見事…作品の表情がよいときに使われる表現で、特にやきものの釉薬がつくる様子や調子などにつかわれる。


うつりがいい…調和がとれている。


手取りがいい…茶碗など、持った感じがいい。


姿がいい…全体としての形が素晴らしい。


見所が多い…形や景色など、興味の持てる箇所が多い。


作意を感じさせない…作品が作為的でなく、造形や様子が素直である。


細かい仕事…塗物、細工物、指物(木工、竹細工など板を細かにさしあわせて作った器具)など、手の込んだ作品に対して用いられる表現。


丁寧なつくり…やきもの、塗物、細工物、指物などのつくりが丁寧と感じる時に用いられる。


仕事がきれい…塗物、細工物、指物の作者の仕事の様子に対して使われる表現。


ころあいがいい…大きさが調度よい、いい大きさという意味で用いられる。


表情が豊か…作品の見方により、色々によく見える際に用いられる表現。


ざっくりとした…やきものの土味などに対して用いられる表現。


たっぷりとした…大きさの表現


迫力ある…作品に力強さや意気込みを感じる。


大胆な…茶杓の削り方や、蒔絵などの構図に対して用いられる。


鋭い削り…茶杓の櫂先の削り方に対して用いられる。


手に(しっくりと)馴染む…持った感じがなんともいえず、手にしっくりくるという意味で「手取りがいい」ともいわれる。


侘びた感じ…風情があり、落ち着いて、茶の湯の雰囲気に合う。


深みのある色合い…奥深い色合いを持っている。


おもしろい…景色や色、形など風情があり、取り合わせに興味が惹かれる際に用いられる表現。


時代がついている…「時代がある」という表現もあり、年月を経た古い趣のある作品に対して用いられる。


茶味がある…雰囲気がお茶の感覚にあっている際に用いられる。「茶がある」ともいわれる。



拝見力を高める ~ 茶道の知識


茶道具の拝見を「素直に楽しむ」、すなわち、拝見力を高めるには、より多くの作品に触れ、より多くの知識を持ち、感性を磨くように常日頃から努めることが大切です。


そのためには、専門家に教えてもらったり、美術館や講演会などに赴いたり、時には自分で作品づくりに挑戦するのも、勉強するきっかけになることでしょう。日頃から、何事にも興味を持ち、多くの作品に触れる機会を持ち、できるだけ追求すること、こういったことが拝見力を高め、本当の意味で、茶の湯を楽しむことにもつながります。


※茶道の作法は、流儀によって異なりますが、ここでは裏千家の作法をもとに教本などに沿って紹介しています。