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風炉先屏風の準備と扱い ~ 茶道の知識

2016/08/29

風炉先屏風の準備と扱い ~ 茶道の知識


風炉先屏風は点前座の二方を囲んで据える道具で、一般的には広間の席で道具畳にけじめをつけるためや、二方が襖や障子になっている場合に用いられます。

四畳半以下の席でみられる、回し壁や点前明かりの窓のある席には、風炉先屏風や結界は用いませんが、一方または二方が襖・障子の場合は、低い風炉先屏風を用いることがあります。


風炉先屏風は基本的に季節は問わず、風炉用・炉用の区別はありませんが、木地や透かしのあるもの、葭などは、風炉の時季に好んで取り合わせられます。


風炉先屏風の据えかた


風炉先屏風は、点前座に風炉や水指、棚などの道具を据える前に、二つに畳んだまま両端を柔らかい布などで持って、点前座に持ち出します。

据えるときは、風炉先の縁を二方の畳の縁いっぱいに、角も合わせて置きます。 主に鳥の子で表具されていますが、中には好み物の裂地などで表具されている場合がありますので、その部分にはなるべく触れないように注意しましょう。

※鳥の子:鳥の子は襖紙で、本来は雁皮(ガンピ)紙をさし、その色合いが鶏卵の殻の淡黄色に似ているところから鳥の子と呼ばれた。


風炉先屏風は、二枚が蝶番で止められているだけですので、持ち方としては、片方だけで持つと破損の原因になりますので、綴じた状態で持ち運びするのが好ましいでしょう。上部がはめ込み式の風炉先屏風の場合は、はめはずしの際は表面を汚さないように持ち、溝に注意して扱いましょう。


風炉先屏風と道具のバランス


棚の場合 風炉先屏風には高さのあるものから、低いものまでさまざまありますが、点前や時季によって合うものとそうでないものがあります。

台子を用いるような格の高い点前や、棚を点前座に据えた場合などは、棚より低い風炉先屏風よりも、背の高いもののほうがバランスがよいでしょう。

腰の低い風炉先屏風や片落としの場合は、棚を用いる点前よりも平点前などのほうがふさわしいでしょう。


結界の据えかた


結界は点前畳と客畳を仕切るためのもので、風炉先屏風の代わりに用いられます。主に小間据えにする場合や茶箱点前のときなどに用いられます。 小間据えとは、大寄せの茶会などで丸畳を点前畳と客畳とに仕切るとき、結界によって踏込畳が点前座になる場合をいいます。

風炉先屏風同様、柔らかい布などを使って、両手でしっかり持ち、踏込畳の敷き合わせいっぱいのところに据えます。


竹製の場合、根付を勝手付に置きます。また、左右で高さの違う結界の場合は、高いほうを勝手付にします。


※茶道の作法は、流儀によって異なりますが、ここでは裏千家の作法をもとに教本などに沿って紹介しています。






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