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岡田茂吉 一行書 「光明如来」

作家名: 岡田茂吉
更新日: 2018/11/28

岡田茂吉の一行書買取りました

いわの美術では世界救世教の教祖を務めながら、書家、画家、建築家としても活躍した岡田茂吉の作品をお買取り致しました。

1882年東京府東京市浅草に生まれた岡田は、小学校卒業後画家になる事を決意し東京美術学校に入学するも目の病気を発症し中退を余儀なくされます。

その後も肋膜炎や肺結核患うなど病弱な幼少期を過ごし一時は不治の宣告を受けますが、食事内容を変え動物性食品を食べない菜食に切り替えた所自然治癒に成功しました。

その後、自ら小間物屋「光琳堂」と装身具卸商「岡田商店」を開業し結婚もするなど順風満帆にいきましたが、仕事のストレスから胃病、腸カタル、扁桃腺炎などの様々な病気を患います。

医師から薬をもらっていましたが一向に良くならず思い切って薬を断ってみると、痛みなどが引いた事から、その後は薬に頼らず食事療法を変えるなどして自力で治癒させる事に成功し、また新しい事業も始めるなど新たなスタートを切りました。

順風満帆に過ごしていた矢先、今度は自身の子供と妻が亡くなるという不幸が襲います。

不幸ばかり続いた岡田は、人間の無力さに絶望し救いを求めて38歳の時に大本教という宗教に入信しますが、自分の考えと教団の方針が合わず52歳で離れ、翌年には自身で大日本観音会を設立します。

自らが経験してきた事を元に自然農法や食の重要性などを訴える活動を行いましたが、官庁の圧力で宗教と医療の分離をさせられたり、警視庁から療術行為禁止令が出るなどして大日本観音会は解散となりました。

1944年に太平洋戦争が勢いを増してきた為、東京から箱根へ住居を移し、熱海にも住居を構えそこで日本観音教団を再度発足し、その後日本五六七教を発足します。

この2つの宗教を土台として1950年に世界救世教を発足し、この頃浮世絵研究家の近藤市太郎と交流をもった事で浮世絵や風俗画に興味を示し収集するようになります。

近藤との出会いによって岡田は美術品収集家となり、自身のコレクションを展示する為箱根美術館を開設しました。

岡田が73歳の頃野々村仁清の色絵藤花図茶壺を入手しましたがその2日後に亡くなったため、彼の収集品は野々村仁清の作品で最後となりました。


「光明如来」

今回お買取りさせて頂いた岡田茂吉の一行書には、「光明如来」と書かれています。

この「光明如来」という言葉は、釈迦様の弟子の中でも重要な十人を表す十大弟子の一人摩訶迦葉が仏となった時に与えられた名前です。

摩訶迦葉は、上記でもお話しした通り仏教の開祖である釈迦様の弟子の中で最も優秀と言われる10人の内の1人に選ばれた人物です。

出家をした摩訶迦葉は、釈迦様の教団に入り頭陀行と呼ばれる修行を始めました。

頭陀行とは、生活の基本である衣・食・住に対する欲を払いのける修行で、「一日に一食乞食は午前中のみ」や「ボロで作った衣を着る」など十三の項目を守らなければいけません。

この頭陀行というのは、本来出家者にとって当たり前の生活でしたが、時代の流れやお寺の発展と共に寄付された豪華な僧衣を着たり信者の家で食事を頂くという事が一般的になってしまいました。

しかし、摩訶迦葉は自身の信念を貫き衣・食・住に執着せず頭陀行を続けた事から頭陀行を守り続けた優秀な人という意味で「頭陀第一」と称されました。

頭陀行を守り続けた摩訶迦葉を見た釈迦様は、「その強い意志で自ら光となり人々の道を照らしなさい」という意味を込めて明るく輝く光という意味の「光明」という言葉を仏の名前にしたのではないでしょうか。

また余談ではありますが、釈迦様が大勢の人の前で一輪の花を挿し出した時周りの人々は驚いた様子でしたが、摩訶迦葉だけはにっこりと笑いその花を受け取ったそうです。

この出来事から釈迦様は「摩訶迦葉は自分と似ている部分がある」と考え自分の亡き後の後継人に摩訶迦葉を選んだと言われています。



一行書買取について


今回いわの美術がお買取りした岡田茂吉の一行書は、肉筆で書かれた素晴らしい作品です。

病弱な幼少期を経て、世界新世教の教祖を務めあげた岡田茂吉の作品は、言葉の1つ1つが力強く描かれていてとても迫力を感じます。

作品内にシミが少しありましたが、それ以外目立った破れや汚れもございませんでしたので高評価にてお買取り致しました。

弊社いわの美術では、日本最後の文人と称された富岡鉄斎、静岡県の龍沢寺の住職として活躍された山本玄峰、裏千家十五代世家元の鵬雲斎などの一行書もお買取りしております。

掛軸の買取では、汚れや虫食い、破れなどが査定の大きなポイントとなり、もちろん綺麗な状態であれば作家にもよりますが、高評価での買取が見込めます。



買取について

これから12月に入り年末に向けて早めの大掃除の準備を行う方も多いのではないでしょうか。

家の中の動く範囲だけではなく、押入れの奥深くや天袋、倉庫、蔵など普段見る事のない所を片づけてみると色々な品物が出てくると思います。

その時に「捨てていい物」・「残していい物」・「売っていい物」を区別するのは大変かと思いますので、その際は是非いわの美術までご相談下さい。

ご実家の整理や蔵の整理、お引越しのお片付けなどでお困りの方のお手伝いをさせて頂きます。

弊社では、LINE、メール、電話でのお問い合わせ方法がありますが、「今査定額を知りたい」という方には電話でのお問い合わせがオススメです。

電話では、詳しくお調べする為お品物についてご質問させて頂きその情報から現在の中古市場でのお値段をお出し致します。

ですが、実際にお品物を拝見していないのでお客様のお持ちのお品物とお調べしているお品物が違う可能性もございます。

その際は、電話での査定の後にメールやLINE査定をご案内しております。

メールやLINEでお品物の画像を頂ければ、お電話よりも正確なお値段のご提示が可能です。

年末のお片付けでお困りの方は、是非いわの美術までご相談下さい。


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