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茶掛(ちゃがけ)・掛物(かけもの)

床に掛けられている書道や絵画の作品を

裂や紙で表装し床の間に掛けて観賞するものを

掛物・掛軸といい、その中で特に茶席において

使用するものを茶掛といいます。

元は中国の北宋時代(960~1127年)頃に

仏教仏画用として掛物・掛軸が広まり、

室町時代以降、茶の湯において床の間に

掛物をかけるのが多くみられる様になりました。

茶道における掛物の重要性を利休が言葉にするようになると、

来客者・季節・昼夜の時間を考慮して

床の間に掛軸を取り替える習慣が生まれました。

そうして掛軸と茶道は深い関りをもって時代を経ています。


掛物の様々な種類

:浮世絵・・現在は版画として多くの方に定着していますが、もとは浮世を描いた風俗画として作られました。また、浮世絵の元となった風俗画は、江戸時代初期に初めて絵師として活躍した岩佐又兵衛が肉筆で書いた物が最初の作品となります。

その後単色刷りの木版画が作られ、1765年頃からは単色から多色彫りが可能となり、東錦絵が編み出された事により現在の版画が作られました。

 

:山水画・・中国から伝わった絵画の一種で、山や川、海などを取り込んだ景色を描いており、現実の世界や写実による山、川、崖、海などを再構成して描かれる事などもあります。

4世紀頃には山水画を鑑賞する習慣があったそうですが、8世紀頃、呉道元と呼ばれる画家が山水の変という改革を行った事から山水画が一般的となったと言われています。

 

:花鳥画・・中国の六朝期から唐代にかけて描かれた始めた花鳥図は、その後韓国、日本へと広まった画題の一種となります。花鳥図と聞くと花と鳥しか描かれていないように感じますが、必ずしもそれだけとは限らず草木や虫、水生生物なども描かれます。

 

:画賛・・掛軸では絵の中に詩が書かれている事がありますが、これを画賛と言います。

絵の空白部分に書く事が多いですが、別紙に書いて接続する場合などもございます。

その昔、禅僧が修行を終えた弟子に画賛を入れた自らの肖像画を渡した事がキッカケとなり、一般的に画賛を入れる事が習慣となりました。

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