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香道具(こうどうぐ)

香を聞くために用いる道具を総称して呼びます。

聞香炉(ききこうろ)・香盆(こうぼん)・重香合(じゅうこうごう)・

銀葉(ぎんよう)・銀葉鋏(ぎんようばさみ)・香筯(きょうじ)・

香火箸・鶯針(うぐいすはり)・香包・十種香札(じゅうしゅこうふだ)

・香匙(こうさじ)・灰押(はいおし)・

香合(こうごう)銀葉の上に香を載せ、

それを銀葉鋏でつかみ、聞香炉の上に載せ、

香を聞く、というのが大まかな手順になります。

 

香道具の主な種類

・乱箱・・香道具一式を入れる為の箱で、箱と言われていますが、蓋が付いていない物が多く盆のような形から乱盆とも呼ばれています。

御家流は蒔絵の物、志野流は桑木地の物などを好んで使用していたと言われています。

 

:手記録紙・・香道の組香の際に用いられる道具で、それぞれ香りの答えと名前をこの紙に書いていく事から、名乗紙、記紙などと呼ばれ、現在で言うテストの答案用紙みたいな物です。

組香はその時の季節や、テーマ、行事などに因んだ香りを組み合わせ参加者に当ててもらうという行事です。

 

:銀葉盤・・銀葉を乗せる台で、最小で6、最大で8つの銀葉が置ける台となっています。

またその中で本香盤と試香盤の2種類がございます。

:火箸・・香道の中の火道具の一種で、火提、火筋とも呼ばれています。

火箸は主に香炭団を扱う時や、香炉の灰の箸目をつけたりするのに用いられます。

 

:灰押・・名前の通り、灰を押さえたりするための道具で、香鍬とも呼ばれています。

灰をならしたり押さえたりする道具で、香道には欠かせない作品となっています。

 

:羽箒・・灰道具でも使われる羽箒は、香炉の灰を切ったり縁についた灰を落としたり、掃除する為の箒として用いられています。

灰道具で使われる羽箒より小さめの15cmで、羽の幅も小さいサイズで作られています。

 

:銀葉挟・・香道の中の火道具の一種で、銀葉をつかむ為のピンセットのような道具となっています。銀葉を灰の上に乗せる時、押さえる時に用いられ、下側になる挟の先の部分が平らになっているのが特徴です。


:香匙・・唐木の柄の部分に銀の匙を付けている形が特徴で、これを用いて香木などをすくったりします。


:鶯・・香道の火道具の一種で、出香した香包の順番を確認する為に用いられます。

鶯を畳に刺し、使用済の香包を鶯に刺して置き出香の順番が分かるように役立てます。

また長さは10cm程で中央が太いのが特徴となり、昔は竹で作られていた物が多かったのですが、現在素材は金、銀、銅で作られている物が多く存在します。

 

:重香合・・香道具の一種で、銀葉、香包、香の焚き殼を入れる為の三重になっているのが特徴の道具です。

また、香盆などに置く際、香盆の右に重香合、左に聞香炉、中央に銀葉挟を横一文字にして置き、香箸を縁にかけて置くのが一般的となっています。


:総包・・香道具には様々な素材を使った道具がございますが、その中でも絹の香道具で代表的なのが、総包と呼ばれる物です。

総包は、組香の時に使われる試香包と本香包を入れておく為の袋で、デザインにも様々な模様がございます。

総包のデザインは、着物と同じで茶会のテーマや、季節などを考えた上で行われる茶会にあった総包を持参します。


:聞香炉・・一般的に香道と聞くと、香りを嗅いで楽しむという認識が強いですが、香道の世界では嗅ぐと言う表現は不純とされ、聞くという表現が正しいとされています。

また、香道では聞香と組香の二種類の要素があり、聞香炉は聞香で用いられる道具とされています。

通常香炉というのは蓋が付いている物ですが、聞香で使う香炉は蓋が付いていません。

これは香を聞く際に自分の手で蓋をするようにして聞く為だと言われています。

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