買取実績紹介

茶櫃揃 七々子塗

作家名: 田中漆工
更新日: 2012/9/27
茶櫃とは
煎茶道具一式を入れておく蓋付きの容器です。
高さの低い円筒状の形をしていて、蓋は盆としても使用ができます。

七々子塗とは、
模様が魚の卵が集まっているように見える事から、
七々子塗(ななこぬり)と名付けられました。
「七子」「斜子」「魚々子」「菜々子」とも書かれることもあります。

漆は薄く何度も塗ることで、器に丈夫さを付与します。
そして何度も塗り重ねるために、研ぐ作業をします。
研ぐことで、肌をきれいにし、
次に塗る下地の接着面をよくするので、漆が付きやすくなります。
この七々子塗はその、漆を塗り、研ぎ、磨くと言う繰り返しの作業を
40〜50繰り返し、丈夫さと美しさを兼ね備えた漆器になります。
七々子塗の模様は木地に漆を最初に塗った段階で、
乾かないうちに菜種を巻きます。
そしてその漆が乾いてから菜種を払い落とすと、一粒一粒のあった場所に
綺麗なクレーターのような突起が現れます。
その上に色漆を塗り重ねて研ぎだすと、
このような美しい模様になるのです。