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佐藤清光の鉄瓶

作家名: 佐藤清光
更新日: 2012/9/21

昭和を代表する釜師「佐藤清光」
「齋藤茂吉文化賞受賞」を初め
様々な受賞歴を持つ作家です。

鉄瓶はお湯を沸かすためのお道具で
沸かしたお湯の味が
格段に良くなると茶人達は言います。

鉄瓶を扱う際は
気を付けなければならないことがあります。
ガスコンロなどで使用する場合は空焚きにも要注意です。
炭火を使う場合は気を付けずとも平気なようです。

鉄瓶の中を指で触るだけならまだしも、
なにがあってもゴシゴシとこすって洗うという
行為はしてはいけません。
なぜならば鉄瓶の内部に
金気止めという処理が施してあるからです。

金気止めとは、
炭を燃やし、高温で鉄瓶を焼く仕上げの事を
「金気止め」と呼びます。
この作業をすることで、鉄瓶内部に酸化被膜という膜が張ります。
これが錆止めの役割を果たしますが、
ゴシゴシと擦ったり、指で内部を擦ったりしますと、
その酸化被膜が剥がれてしまいます。
この被膜が完全に剥がれる前に湯あかを付けることで、
鉄瓶の内部が白っぽくなり、錆びにくくなります。
そこからさらに使い込むと、
本来水を入れたまま数時間放置しただけでも、錆が出てしまう鉄瓶ですが、
なんと一晩水をいれたままで放置しても錆びなくなると言われています。