買取実績紹介

田原一斎 不味公好一閑瓢透莨盆

作家名: 田原一斎
更新日: 2015/7/27

田原一斎の一閑瓢透莨盆お買取しました

お写真のお買取したお品は手付煙草盆で、田原一斎の作品です。

田原一斎は、京都の指物師で、木地の素材を生かした作品つくりに定評があります。


今回買取した田原一斎の手付煙草盆の共箱の箱書きには「不味公好」とあります。

この「不味公好」の「不味公」とは、松平不昧を指しています。松平不昧は、江戸時代後期の大名で、優れた茶人としても知られます。

松平不昧の「不昧」は号ですが、「不昧公」「不昧さん」と親しみを込めてよばれることの多い大名です。松平不昧は、藩主としての務めを果たしながら、名物茶器の蒐集や、茶道具の研究成果を著作として表すなどし、不昧流茶道の祖となった大名茶人です。

今回は、瓢箪の透かし模様がアクセントとなった田原一斎の丁寧な一閑張の煙草盆をお買取させていただきました。

煙草盆(莨盆)買取ます

煙草盆は、莨盆とも書き、火入、灰吹、煙草入、煙管、香箸など、喫煙具一式を納めておく道具です。

茶事においては、招かれた客が待ち合う場所の「待合」と、茶席での「薄茶」 の席中の二か所に持ち出されます。

近年では、茶道の世界でも嫌煙の傾向が強く、茶会では煙管や火入れなどの喫煙具が飾られる場合がほとんどといわれます。


煙草盆の形態には様々あり、主には手付と手無に分けられます。 和物の煙草盆には唐木・漆器・木地・一閑張・篭などがあり、唐物の煙草盆には、蒟醤・漆器・藤組などがあげられます。

茶人好には、桐や桑等の木地で、形も簡素なものがほとんどです。

煙草盆の買取では、川瀬表完、 川本光春など有名作家の作品や、江戸時代幕末や、明治期につくられた骨董品的価値のある煙草盆、高蒔絵の美術品的価値の高い煙草盆などは、高価買取の可能性も高くなります。

ご使用になられていない煙草盆がございましたら、買取実績豊富ないわの美術にご連絡ください。