茶道具作家紹介

常慶 じょうけい

樂家二代
更新日: 2009/10/28
樂家二代。永禄4年(1561)〜寛永12年(1635)75歳。
田中宗慶(そうけい)の子で与次、のち吉左衛門といい、
これより樂家では代々吉左衛門を名乗る。
田中宗慶は長次郎の妻の祖父で長次郎とともに樂焼を製陶した。
樂家の『宗入文書』によると、常慶は田中宗慶の子の
庄左衛門宗味の弟であり、秀吉から印と暖簾を拝領したとする。
「樂」の字の「白」の部分が「自」(自樂印)になっている。
作品は長次郎以来の作風を受け継ぎ重厚であるが、
口縁が平らで、見込に茶溜りがなく深く、
箆削りに変化をつけているものが多い。
沓形の茶碗や土見せの高台など、長次郎茶碗には見られなかった
作行きのものもある。また赤黒の二種の釉に加えて
白釉(香炉釉)を創始し、茶碗に用いている。
長次郎没後、天下一焼物師の名をゆるされる。